イワタ建設インタビュー
イワタ建設株式会社(鳥取県米子市)
土木工事部部長/管理責任者 吉野 健明様
(インタビュアー 中小企業ISOサポートセンター主宰 濱田 昇)
昨年のISO9001認証登録に引き続いて、
2005年6月にISO14001の認証登録を果たしたイワタ建設株式会社。
今回、その推進チームの中心人物を務めた吉野氏にお話を伺った。
レベルを底上げする道具として使っていきます。
社会的存在として、より認知される会社にしていきたいですしね。」
−濱田
「管理責任者として、こういう組織になりたいというビジョン等はありますか?」
−吉野氏
「個人的に思っているのは、社員それぞれ個性がありますから、
その長所を伸ばしていって、皆の良いところを集めたいと。
そして、それを会社の個性にできたらと思っています。」
−濱田
「今回コンサルをさせていただいて御社に対して持った感想ですが、
例えば、社員の皆さんが進んでやっておられるボランティアの話ですとか。
あるいは、個々人の意見をうまく吸い上げる雰囲気、それから、それを吸い上げた後の展開の仕方というのが、とても無理がなくスムーズに出来ていて、素晴らしいなと感じました。」
−吉野氏
「ありがとうございます。ボランティアの方も5月、6月と2回ずつ行っています。
(*イワタ建設様では定期的に社員の皆さんによる自主的なボランティア活動を展開されている。)また、こうした活動をする中で色々とコミュニケーション取れますしね。」
−濱田
「ISO14001というと、どうしても紙・ゴミ・電気といった目標に陥りやすいんですけど、
もっと会社のPRだとか売上げに直結するような活動を展開することが大事ですよね。
今、私が指導している企業の中にやはり建設業さんがいらっしゃるんですけど、
ここでは、紙・ゴミ・電気といったことは目標にしていないんですね。
節約というのは限界が知れてますから。それよりももっと会社のPRに役立ったり、
売上げに直結するような目標を設定して、これを活動計画に落とし込むということを
やっているんですよ。御社でも更にISO14001を経営を伸ばす道具として
活用していただきたいですね。」
−吉野氏
「そうした情報をいただけると発想の転換もできますし、ありがたいですね。
濱田さんがおっしゃられるように、経営の道具として取り組むと、
今後、もっと活発になると思われる環境関連のビジネスへ参入する足がかりにもなると思います。我が社も更に (ISO14001を)効果的に使っていきます。」
−濱田
「次に取得までの過程で苦労した点をお聞きしたいんですけど、いかがですか?どんなことに一番苦労されましたか?」
−吉野氏
「当社はISO9001を取得していたので、ISO独特の言葉には慣れていましたから。
そうですね、苦労というと、やはり、皆に環境意識を持ってもらうために繰り返し周知していったこと位ですかね。苦労と呼べるか分かりませんが。」
−濱田
「特にどの時期が一番苦労されたのでしょう?」
−吉野氏
「運用に入ってからですかね。マニュアル作りとか、
書類作りでは苦労しませんでした。書類関係は最小限にしましたから。」
−濱田
「なるほど。書類作りよりも、意識を持ってもらうために“各人にわかりやすい言葉で
伝えていく”ということが大切なんですね。
吉野さんは、ISO14001を取ることの
メリットって何だと思いますか?」
−吉野氏
「まず、社員の意識向上ですね。それからコスト面。
当社では運用数ヶ月程度で現場のゴミの処理費用が3分の1に削減できました。
これは目に見える効果として大きいと思います。
それから、これはISO14001だけに限ったことではないですが、
当社はISO9001を運用するようになってから、会議を定期的に開催するようになりました。
この会議体の運営により、現場の様々な情報が入りやすくなりました。
また、各社員が今どんなことを考えているかコミュニケーションが取りやすくなりましたね。」
−濱田
「ISO14001を今から取得される企業にアドバイスをいただけますか?」
−吉野氏
「最近よく聞く言葉にリスクマネジメントという言葉があります。
ISO14001の環境マネジメントシステムを構築する上で、
例えば“緊急時への対応”という項目があったり、非常にこのリスクマネジメントと
結びついているなあと感じました。今からの時代において、この考え方は非常に
重要だと思っています。まず、自社のリスクとは何かを考えて、
そこから取り組まれるとよいかもしれません。
−濱田
「大事なことですよね。他には?」
−吉野氏
「それから、これは繰り返しになりますが、管理責任者になる方は、活動のベクトルを合わせるために、社員との対話を続けていただきたいですね。当社でも最低でも月に2回は伝える機会を設けています。是非、管理責任者になる方は、そうした地道な活動をしていただきだきたいですね。」
−濱田
「それから最後に、ISO9001、ISO14001を取得した御社だからこそ、聞いてみたい質問があります。 ISOを取ろうと検討されている多くの会社では、コンサルタントを選ぶ時に何を基準にすればいいのか悩むという声をよく聞くのですが、これについて吉野さんがアドバイスされるとしたら、どんなことがありますか?」
−吉野氏
「やっぱり、会社の立場になって考えてくれるコンサルさんが良いですよね。自分の考えを押し売りしないというか、会社のよいところを引き出してくれるような。これを知るためには今までの実績を確認することでしょう。私が今からコンサルタントを一から決める立場になったら、そのコンサルさんで取得した会社に、どんな指導内容だったかを聞いてみますね。」
−濱田
「コンサルタントによっては、“書類作りはコンサル側ですべてやります”という方もいますし、また、審査会社との癒着を売りにして“絶対審査に受かります”といっている悪質なコンサル会社もいます。こうしたことを見極めるためには何かよい方法はありますか?」
−吉野氏
「こうしたコンサルタントを見極めるためには、他社に実績を聞くこと以外に、その方と直接お会いして話を聞くことでしょうね。それと同時に企業の側でもISOを取得する目的をはっきりと持つことが大事ですね。」
−濱田
「今日はお忙しい中、わざわざお時間を作っていただきありがとうございました。」
−吉野氏
「こちらこそ、ありがとうございました。
|