ISO9001,ISO14001取得支援から継続的改善までサポート/中小企業ISOサポートセンター

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「環境配慮型経営の注意点」

地球環境問題の解決に向け、「持続的発展が可能な社会」、「循環型社会」の
構築をめざして、開発されたISO14001。
我が国ではその審査登録組織が、既に18000件を超えました。
現在このISO14001登録件数を増やしているのは中小企業です。
これは全国の事業所700万のうち、多くは中小事業所であることを考えれば、
当然のことでしょうが。

しかし、ISO14001を登録している、あるいは、取り組みを始めた中小企業は
その中のごく一部。多くの企業では取り組みを考える際に資金的な問題、
人的余裕といった問題に悩んでいるところが少なくないと聞きます。
そこで、今回のレポートでは、中小企業のISO14001取得に役立てばと
私の体験を基に取り組みのポイントをいくつかお話してみたいと思います。

私は、コンサルタントになる前に、たから酒造(株)灘工場で、ISO14001にもとづく
環境経営の構築、運用を行ってきました。そうした実体験から中小企業の
ISO14001構築にお役に立てると思うことには次の5つのポイントがあります。

トップがまず決断して、全社員に環境経営を進めることがなぜ大切なのか、
また、なぜ必要であり、役に立つのか、そして、それが会社の利益につながることを理解させ、問題意識をもたせる必要があります。
たから酒造(株)は、1985年に企業理念として「自然との調和を大切に、
発酵技術を通じて人間の健康的暮らしと生き生きとした社会づくりに貢献します」を制定し、活動を進めてきました。

1998年にこの企業理念を確実に実践すべく、社長の指示として、5生産工場が、その期末(3月)までにISO14001を認証取得し、環境に配慮した経営をすることになりました。
この取得までの取り組みの中で、灘工場の工場長は、キックオフ大会を含め本審査までに10回以上に渡り、全体集会を開催しました。
全体集会を重ねた効果により、認証取得による環境経営の必要性とその仕組みについて、私達社員の理解が深まったのは言うまでもありません。
キックオフ、決起パーティ、運用開始宣言、事前審査前、および本審査前等。
節目、節目に経営者をはじめとするトップリーダーによるコミュニケーションの場を設定することは、ISO14001導入をスムーズにさせる鍵のひとつです。

ポイント2.
既存の取り組みを土台とした、全員参加による継続的な仕組みとする。

 中小企業にとっては、人的余裕がないという実情から、ISO14001の認証取得は、
難しいという声を聞きますが、これは新たな仕組みを一から作ろうとするために
起きる問題です。
取り組みの際には、あくまで既存の環境への取り組みを、補強、追加するという視点で
取り組まれることをお勧めします。
現状ベースで考えることによって、自社にとって取り組みやすく、かつ、環境負荷を継続的に低減するシステム構築ができるのです。

それまで、たから酒造(株)での環境への取り組みも、品質の全員参加と違って
環境保全担当のみの活動でしたが、ISO14001導入により、私達は、既存の環境への取り組みを発展させ、社長以下全員で継続して取り組むことができるようになりました。

ポイント3.
経済的に実行可能な改善目標をたてる
環境経営のスタートは、自社からの環境負荷には何があるのか、
どの程度深刻なのかについて知ることから始まります。
その負荷チェックに基づいて環境改善目標を立て、行動計画を作り、
進捗管理をしながら実際の活動をするわけです。
たから酒造(株)での取り組みの中で、私達は、身近な環境負荷である紙、
電気及び水使用量の削減及び廃棄物の分別の徹底による廃棄物の量の削減を目標とし、全員で役割分担し、具体的施策を展開し目標を達成しました。一人一人が、
昼休みの照明の消灯を実施するなどして職場のムリ、ムダ、ムラに取り組みコストダウンすることできました。

ポイント4.
全員参加、全員に教育訓練する

効果的な環境経営を実行するために、ISO14001の仕組みは、
それぞれの役割・責任及び権限を定めて、全員に周知徹底します。
組織として取り組む以上、担当責任者は必要です。

しかし、これは必ずしも専任の担当責任者を置けというわけでなく、兼務でもよいのです。
「全員参加」とは、すなわち、全員が日ごろから環境問題に理解を持ち、環境保全に対する意識を持って行動することを意味するのです。
私達は、キックオフ大会、月例の全体集会等で環境経営体制を知り、自分達が何をするべきか理解し、職場では具体的にやることを決め実行しました。
文書を何枚もコピーして配ることを止め、回覧制に変更する、電気のスイッチをまめに切る、ごみは、分別し指定したごみ別の容器にいれるなど、こうした取り組みを全員で実行しました。

環境教育の目的は、日ごろから私達が接する地球温暖化や環境への国際的取り組みなどを系統的に整理して理解し、なぜ環境保全が必要かを納得した上で、自社の環境問題を理解し、対処することにあると言われます。私達は、地球環境問題、ISO14001についてのセミナーに代表して出席した者から報告してもらい理解を深めました。
特に環境マネジメントシステムについては、環境方針、環境目標等を全員が教育を受け、}その必要性について理解しました。
その結果、一人、一人が自分の仕事としてやらねばならないと言う意識が芽生えてきたのです。

ポイント5.
審査により環境経営に役立つシステムに改善する

企業が環境に配慮していることを第三者審査機関の審査により認定され、
公表されることは多くの企業にとって環境管理への重要な動機づけとなり、
自社の環境マネジメントシステムの向上に役立てることができます。
また、顧客、取引先、事業所周辺の住民など多くの利害関係者の信頼感を
高めることにもつながってきます。
審査の体験で最も痛切に感じたのは私達の活動、文書、記録に整合性を図る努力を
昼夜にわたり行なう必要があったことです。あなたも同じような苦労をするかもしれません。しかし、こうした苦労は必ず報われます。
私達は、審査により自分達のやっていることを、現場での観察、自分達の文書記録で認められたことは、仕事に自信を深めヤル気につながりました。又、審査で不適合とされたものに対し、その原因を明確にして、再発防止対策を立て実行してシステムを改善できました。     
以上の認証取得についての体験は、社員全員が協力すれば、自分達の力だけで活動、
文書、記録を整合させ、構築したシステムを運営維持できることを確信させてくれました。
そして、環境経営の出発点にたつことができたという思いとともに、企業理念を具現化できる礎が確立できたと、全員で達成感を分かちあうことができたのです。    
コンサルタントとなった今でも、私は、こうした体験をもとに全員参加型のISO14001をお勧めしています。



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