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「内部監査での不適合は全て是正処置にするべきか」

先日ある会社のISO9001本審査に立ち会った。
B審査員は内部監査報告書をチエックして不適合・推奨欄に
記入された項目を見てこの処置は是正処置になっていないと指摘した。
指摘内容はある記録用紙への記入漏れであり、処置は指摘された箇所に
記入したということであった。

確かに、ISO要求事項8.2.2には「発見された不適合及びその原因を除去するために遅滞なく処置がとられることを確実にすること」とある。この“原因を除去する”こととは是正処置を指すので、不適合に対して是正処置をしなさいということ自体は間違ってはいない。
さて、あなたは、この件についてどう考えるだろうか?

ISO要求事項では、内部監査は監査の基準、方法などを規定することが定められている。つまり、内部監査で指摘された不適合をどのような基準で処理するかは自社で決めてよいわけである。
また、内部監査員は同じ教育を受けても監査時に指摘事項を不適合と判断するか、
改善の機会(推奨事項)とするかは個人差がある。
きびしい監査員はわずかなことも不適合というし、逆に心の広い監査員は
ほとんどの指摘内容を改善の機会として「直してくださいね」と済ますケースが多い。
これは個人の性格に起因することであり同一基準にすることは難しい。

いずれの企業においても、ISOを導入するときには、
「うっかり・たまたま・ついつい」気が付かずに記入ミスすることは多い。
その場合には、被監査者に注意を促すだけで再発の心配はほとんどない。

しかし、被監査部署で全く記入していなかった、あるいは、全然徹底されていなかった
等が原因の場合は是正処置として再徹底が必要である。
管理責任者は各部の内部監査が終了して処置に入る前に報告書の内容をチエックすれば監査員間の差をなくすことが可能である。

そこで私がコンサルタントとして担当する企業には監査報告書の不適合と
改善の機会を区分けしていない。管理責任者は内部監査員が指摘した内容の中で
必要と判断するときのみ是正処置を指示することにしている。

 では今回の結末はどうであったのか?
B審査員は是正処置にこだわったので、私は特別に発言してよいかの許可を得て
次のように反論した。

「マニュアルでは管理責任者が是正処置の必要有無を決めるようになっている。
今回の指摘は不注意による記入漏れであり注意を促すだけで再発の可能性は
極めて少ないはずだ」
(通常、コンサルタントは何があっても審査内容に発言が出来ません。念のため)
B審査員は、マニュアルに目を通して内容を確認し審査は無事にパスをした。

 まとめになるが、内部監査は形式にこだわって、外部審査と同じ方法を
とることは全く必要ない。
会社をよくするためシステムに問題があれば、自由な意見交換をして改善するための
場である。まさに、「効果的に実施され維持されているか」を話し合うことが重要なのだ。
もし、あなたの会社の内部監査がマンネリになっていたり、不適合を探すだけの監査であれば、是非見直しをして効果のある内部監査にして欲しい。



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